マークX GRX120

マークX GRX120

2004年(H16年)11月~

トヨタの新型高級セダンとなるマークX(エックス)。1968年の誕生以来、国内での累計登録台数が480万台を超えるトヨタのベストセラーカー「マークII」の後継車である。FRセダンとしての本質を原点から追求し、車両性能から車名にいたるすべてを一新させたモデルである。

それまでのマークII兄弟(マークII・チェイサー・クレスタ・ヴェロッサ)からの脱却を目的に、モデルチェンジにあたり12代目クラウン(通称ゼロ・クラウン)で大幅に刷新されたプラットフォームを採用するのを契機に名称を含めた大胆な改革を実施した。英語で目標、名声を意味する「MARK」に、未知数を意味する「X」を組み合わせ、未知なる可能性に挑む思いを込めている。

エクステリアは典型的な4ドアサルーンであるものの、マークII時代の正統派からは一転して大胆なスタイリングへと変貌。インパクトの強いデザインが特徴の片側3連プロジェクター式ヘッドライトや厚みを持たせたトランクリッド、ミニバンに刺激されて居住性重視となったあげくルーフ高が高くなりすぎたX110系マークIIの反省から30mmから40mmも全高を低くして、走りのスポーツセダンへの回帰を図った。

こうして「新世代のスポーツセダン」として大胆で挑戦的なエクステリアデザインを取り入れたのが同車であり、とくにリヤバンパーとマフラーのテールエンドが一体化したディフューザー構造をトヨタ製高級サルーンで初めて採用した。このマークX以降に開発されたトヨタ製の高級サルーンの多くもこれを踏襲している。4代目レクサス・LS(ハイブリッドも含む)や同じトヨタブランドの13代目クラウン、5代目クラウンマジェスタにも受け継がれた。

こうしたデザインである以上マフラー交換は容易には行なうことができず、多くのトヨタ車用エアロパーツや北米トヨタのサイオン純正エアロパーツを手がける多数のメーカーから対応品が発売されている。ちなみにリアバンパーとマフラーのテールエンドは接合されておらず、バンパーの穴にマフラーのパイプ部分が若干の隙間を開けて挿入されているため、マフラーの排気性能や空力性能の向上にも貢献している。

新しく採用されたプラットフォームは12代目(GRS180系)クラウンに先行採用されたものをベースとして運動性能の向上を目的に軽量化が施された。ここで採用された改良事項は、後にプラットフォームを共有する「レクサス(LEXUS)」のISファミリーやGSシリーズにも技術転用され、それぞれで熟成が図られ進化している。

エンジンはマークII時代に搭載されていた直列6気筒から新世代のGR系V型6気筒へと変更された。同車には12代目クラウンの前期型と同様に直噴(D-4)仕様の2.5L(215PS)と3L(256PS)が採用され、2.5L(215PS)4GR-FSEエンジンはトヨタと長年の技術パートナーシップを組むことでお馴染みの「ヤマハ発動機」にて生産されている。3L(256PS)3GR-FSEエンジンはトヨタ下山工場にて生産されている。

一部車両を除き、平成22年度燃費基準+5%をクリア、さらに、国土交通省「平成17年基準排出ガス75%低減レベル」の取得とあわせ、グリーン税制に基づく減税措置対象車にもなっている。X70・X80系のGT-TWIN TURBO、X90・X100系のTOURER V、X110系のiR-Vなどに相当するMT搭載のターボエンジン搭載のスポーツセダンは消滅した。

新開発の6速オートマチック(4WD車は5速)とマニュアル感覚のシフト操作が可能なシーケンシャルシフトマチックを搭載。

また、クラウンやレクサスブランド車には設定のない「6:4分割可倒式リアシート」によるトランクスルー機能を持ち合わせているのがマークXの特徴である。なお、車体の形式記号はクラウンと同様に先代モデルとなるマークIIファミリーから引き続いて「“X”・・系」(マークXの場合はX120系となる)を名乗ることとなった。

足周りは、フロントはダブルウィッシュボーン、リヤにはマルチリンクサスペンションを採用する。

|グレード

  • 250G Fパッケージ(新車価格246万円)
  • 250G (新車価格273万円)
  • 250G Lパッケージ(新車価格298万円)
  • 250G Sパッケージ(新車価格309万円)
  • 300G (新車価格324万円)
  • 300G プレミアム(新車価格355万円)
  • 300G プレミアム Sパッケージ(新車価格384万円)

|Fパッケージ

パワーシート、ディスチャージヘッドライト、などが簡略化される廉価グレード

|Lパッケージ

盗難防止システム、本革巻き、木目調ステアリング、プラズマクラスターを標準装備 オプションで本革シートを装備可能

|300G

大型天井イルミネーションを標準装備

|300G プレミアム

電動リアサンシェード、スマートキー、AFS付きヘッドランプを標準装備 オプションでムーンルーフ、本革シートを装備可能

|Sパッケージ

空力性能の向上に寄与するリアスポイラー、専用スポーツチューンドサスペンション(S Package専用AVS+強化スタビライザー)、大径ディスクブレーキ、VSC、TRCを装備。

トヨタモデリスタコンプリートカーとしてマークXヴェルティガを販売。専用バンパー、専用グリルを装備する。基本スペックは標準車輌と同じ。

また、同じくトヨタモデリスタコンプリートカーとして「MARK X Special Version Supercharger」を販売。TOM'S製スーパーチャージャー(ルーツブロアー式)に水冷インタークーラーと専用チューンのECUが搭載される。

マイナーチェンジ(後期型) 2006年(H18) 10月~

クラウン GRS180後期型

フロントのグリル・ヘッドランプ・バンパー開口部、リヤのコンビネーションランプの意匠変更。ウインカー内蔵ドアミラーを採用。そのためフロントフェンダーのサイドマーカーは撤去された。また、シート表皮への新素材の採用、木目調パネルの採用部位拡大、センターコンソールパネル・大型天井イルミネーションのカラー変更などを行っている。純正ナビはHDDを採用。

また、トヨタモデリスタより前期型で大好評だった「MARK X Special Version Supercharger」のDNAを引き継ぐコンプリートカーとして「MARK X Supercharger」を発売。「300G」シリーズ(「S Package」含む)をベースにエンジンのみ「MARK X Special Version Supercharger」と同じチューニングを施したコンプリートカーで、台数や期間による生産制限は設けられてはいない。